▽中国の単語不足を反省するべき
王錦思氏は「ここ数年、中国の新語創造のスピードは、経済発展のスピードに追いついていない。これは文化の発展面で何らかの問題があることを表している」と述べる。
中国の新語には、「小三(愛人)」、「打醤油(自分は無関係であるの意)」など消極的な意味合いの単語や、もとの単語の意味を歪曲した、「小姐(水商売の女性、売春婦)」、「偶像(アイドル)」、「同志(同性愛者)」などの単語が多い。
王錦思氏はまた、以下のように指摘する。
語彙の変化は、中国人の理想主義の精神が薄れつつあることを表している。ふざけた単語以外に、感染力のある新語が不足している。このような状態だからこそ、日本の単語が流入する余地があるのだ。
日本の単語が流入する現状を変えたければ、文化の面でもっと努力をし、文化創造力の問題を解決しなければならない。自信と創造こそが解決の道だ。
このためには、▽第一に、マクロ環境から着手し、タブーを減らし、文化の創造者にもっと自由な空間を与える▽第二に、文化建設面に向けた投入を増やす▽第三に、ハイエンド産業を把握する--ことが必要だ。
今回の日本語の流入はネットゲーム、アニメ・漫画産業の発展と関係がある。中国は当時、これらの市場をしっかりと保護せず、さらに国産のオリジナル作品が不足していたため、子供たちは日本の作品を見るしかなかった。現在のこの局面はずいぶん改善された。国内の産業が進歩するにつれ、日本の単語の流入はますます減るだろう。
「人民網日本語版」2011年3月9日