3月15日、福島第一原発の原子炉付近に到着した日本自衛隊の中央特殊武器防護隊員
日本福島県の第一原子力発電所の4つの原子炉で、相次いで大きな事故が発生し、放射性物質が大量に放出された。多くの救援隊が見地から避難する中、原子炉の近くに残って作業を行なっている救援隊がいる。彼らは福島原発の惨事がこれ以上拡大することを防ぐ最後の砦である。
「ニューヨーク・タイムズ」は、「作業員たちが放射能を浴びる危険を顧みずに努力している。海水を注入するという最も基本的な方法で原子炉を冷やし、バルブを開放して水素を放出している。そして4号機の燃料庫で発生した火災も消し止めた。政府は原発から半径30キロ圏内の住民14万人に屋内に避難するよう勧告した」と報じた。
15日の朝、原発の2号機が爆発し、現地の放射能レベルは日本が規定した安全レベルの800倍以上となった。つまり、通常であれば800時間で浴びる量の放射能を、現地で1時間作業するだけで浴びてしまうことになる。少なくとも750人の救援隊の作業員が、安全のために現場から撤退している。
原子力発電所の地域にとどまっている作業員は50人ほどいるようだが、メンバーの氏名などは公開されていない。彼らは原発の防御対策が厳重なコントロール室で作業を続けている。彼らの任務は、地震後に「熱がなかなか下がらない」3つの原子炉に、1分間あたり数百㎥の海水が途切れることなく注がれるのを確保することである。また、原子炉の内部圧力も正常値に保つ必要がある。