韓国は更に優勢か
被災地域は日本の東北地方であり、ここにはIT関連と自動車部品の製造業が集中している。IT産業の中核的競争力は川上、即ち基幹部品にあり、日本はまさにそのIT基幹部品を全世界に供給する面で重要な役割を果たしている。
この転身発展の機会を掴もうとしているのは中国のみならず韓国もそうである。世界銀行の中国主任経済学者の韓偉森氏は、韓国は中国よりもこの機会をうまく掴むだろうと見ている。
「中国は風力発電と太陽エネルギー応用分野では、独特の優勢な場を築いており韓国と市場占有率を争う事になろうが、しかし全体から言うと中国は韓国の競争相手ではない」
輸出入の全体的構造から見ると、日本のIT産業の輸入は完成品の輸入が全体の70%程度を占めているが、部品の輸入は大変少ない。輸出は部品の輸出が60~70%を占める、しかし組立完成品の輸出は多いとは言えない。
この状況は中国とちょうど反対である。中国ではIT製品、ハイテク製品が全輸出品の中で占める比率はかなりの速い速度で高まってきているが、産業の連鎖の分析から見ると、中国のIT産業の輸出では30%が部品で、70%が完成品である。
「これは中日の違いを反映している。電子製品のみに限って全世界のシェアを見ると、中国のそれは大変高いように見えるが、基幹部品の競争力から見ると中国は遠く日本に及ばないし、韓国にも後れを取っている」趙晋平副部長はこのように指摘している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月29日