震災に思う日本での記憶

震災に思う日本での記憶。 今回の地震による福島の原発事故は、最も私を驚かせた。なぜなら、日本の原発がこれほど深刻な問題を引き起こすとは考えもしなかったからだ。だが、私はやはり日本を信じている。この国は強大な生命力を持ち、一瞬のうちに美しく咲き誇る桜の花のように復興を遂げるだろう…

タグ: 地震 友だち 記者 天皇 荻市 市長

発信時間: 2011-04-10 10:36:10 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

市長の2つの携帯電話

今回の震災後、日本人は政府の対応への不満はあるものの、全体的にはやはり政府を信頼していると見ることができる。

この信頼には、ちゃんとした根拠がある。私が接したことのある野村興児市長の話をしよう。

十数年前、私は山口県荻市で暮らしたことがある。当時、私は慶応大学から荻国際大学に移り、経済関係の課程を教えていた。月に一度、荻市の野村興児市長に会う機会があった。

野村興児氏はもともと日本経済産業省の官僚で、経済に詳しく、荻市出身だったことから荻市に戻り市長に当選した。1998年頃、彼は、市内の大学で教授として働く名門卒業の外国人がいることを知り、その私と会うことにした。彼も東大出身で私とは同窓ということもあり、話も弾んで、その後もよく会うようになった。当時、私たちは政治経済懇親会を立ち上げ、毎月居酒屋に集まっては、お酒を飲み、楽しく話をした。

彼はいつもきちんとした身なりで現れた。興味深かったのは、彼が常に2つの携帯電話を肌身離さず持っていて、しかも、そのうちの一つは全く使用しないのに、いつもフル充電状態だったことである。一度、朝トレ中に偶然会ったときにも、その2つの携帯電話は彼のベルトの当たりにつけられていた。後に、好奇心を押さえきれず彼にその2つの携帯電話の用途を尋ねてみた。彼は、一つは日常的な連絡用で、もう一つは緊急事態の際に市内のラジオにつないで、住民たちに直接災害情報をアナウンスするためのものだと教えてくれた。

荻市は3方向を海に囲まれ、半島のような地形になっている。台風や地震等の自然災害も大変多く、暴雨の際には土石流にも対応しなければならない。野村市長の重要な日常任務の一つが防災や災害対策で、例えば、台風が来る数時間前にはラジオや無線通信を使って漁に出ている漁船を呼び戻し、避難させなければならない。この時、市長は事前にその手順を定め、台風の大きさによって発表する災害情報のレベルも決めてあるため、全てはそれに従って進められ、一大事が起こっても市長が慌てることはない。それにより、市民も慌てなくなるのだ。

「今こそ、記者は第一線に立つべき」

 陳言さんのブログ・「日本スケッチ」

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