陸前高田市の避難所前。子供と大人がボランティアと一緒にラジオ体操をしている。震災のトラウマは消えがたいが、子供たちのはじける笑顔には、希望が満ちている。
希望
だが、日本社会が今回の震災で、確かに変化を始めていることは否定できない。東京在住の38歳谷山ゆうじろうさんは、「フェイスブック」を通じて震災募金を行った。時々日本の娯楽番組で司会をしている若者が東京都知事選挙に参戦したのだ。彼は現職東京都知事の石原慎太郎氏を頑固で頭の固い「恐竜」と揶揄した。
谷山ゆうじろう氏は外国育ちで、日本はもっと世界を受け入れ、国際色を出して行くべきだと主張していた。彼は選挙には勝てなかった。選挙規定SNSを選挙運動に使用することを禁止しているため、彼の支持層がネット世代だったことが悔やまれる。だが、彼は少なくとも若い世代の不満や怒りを表現していた。「日本は生き生きしたリーダーシップが足りない。大海原で漂うに任せているようだ。」「若い人がもっと自分の声を発信していこう。僕たちは受け入れすぎた。古い体制を打ち破っていかなくては。」
若い世代は日本を本当に変えていけるのか。彼らがこの重責を担う意志があるなら、まず、国が直面している問題をはっきりさせなければならないだろう。投票に行ったことがないという早稲田の学生、安達健太郎君は言う。「震災後、僕ら多くの友達が充実感を始めて感じたというんです。今まで政治にまったく興味がなかった友達も、今は何ができだろうと問い続けているとことです。」
この元気が一体数か月、数年持つか、だれにもわからない。だが、最も震災の被害を受けた地域では、励ましが積極的に行われる現象が起こっている。中学卒業したばかりの金沢君は、津波で呑みこまれた気仙沼の小さな町から来た。家族も避難所にいる。することがないので、ボランティアに志願した。避難所の掃除を手伝っている。「できることをしていると、悲しかったことを忘れられるんです。」紅潮した頬、がっちりした男の子だ。
金沢君と同じ年の子も、生活する中で多くの楽しみがあるという。太陽が明るい午後、二人の友達と、ほかの学校に地震前にあった高校受験の発表を見に行った。3人の合格がわかると、みんなで手を取り合って喜んだ。この世代にすれば、果たして震災が続いていたとしても、希望が満ちているのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年4月18日