3、 責任感ある国か無責任な国か
共同通信の報道によると、福島第一原発が4日から10日にかけて海に排出した汚水は1万トンを超え、その中には1500億ベクレルの放射性物質も含まれている。汚水の排出は国際社会の恐慌や非難を引き起こし、数多くの国の国民が水産物や水環境の安全を懸念している。このことにおいても、日本は従来の責任感を持ち、生態環境を重んじるという国際イメージを覆し、責任感に欠けているように思える。
これに対して、高洪副所長は、「日本は海に汚水を排出することを国際社会、特に隣国の中国や韓国、朝鮮、ロシアにあらかじめ知らせなかった。この無責任なやり方は隣国や国際社会に広く非難されている。事件後、日本政府は謝罪し、このような問題を二度と起こさないと承諾した。日本が教訓を汲みとり、国際社会のサポートや援助に応えるために、責任感のある国になることを望んでいる」とした。
要するに、開放的で高効率、責任感があるという国際イメージを持っていた日本は、福島第一原発事故での不適切な対応により、閉鎖的で効率が悪く、責任感に欠けるといったマイナスのイメージを国際社会に与えた。
菅直人首相は20日、中国紙への投稿「日本-復興,そして新生への道-」で、「海水への放射性物質の流出の件については、その防止のためにあらゆる努力を行っています。原発事故に伴って放射性物質が検出された食品等については、科学的基準に沿って、安全を確保するため万全の措置を取っています。…今後も、国内はもとより海外の人々からも安心して頂けるように、この原発事故に関する情報については、日々刻々の変化も含め、高い透明性をもって提供して参りたいと思います」と一連の承諾の言葉を述べているが、その承諾は実現されるのだろうか。私たちはそれをこの目で確認できるのを待っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月22日