福島第一原発の放射能漏れ事故への不安、「最も危険」な浜岡原発で今後30年内にマグニチュード(M)8.0の大地震が発生する可能性・・・・・・。一連の事実を前に、原子力発電を今後主流にできるのか、日本人は改めて考えさせられている。原子力エネルギーに頼らないとすれば、日本は電力供給問題をどう解決するのだろうか?
◆トヨタ、一部の工場を閉鎖
中部電力が9日、静岡県御前崎市の浜岡原発の運転の全面停止を決定した。日本政府は、同原発のある地域で今後30年内にM8.0の地震が発生する可能性が高いとしている。
浜岡原発は中部電力が運転する唯一の原子力発電所で、その発電量は中部の電力発電全体の11.7%、日本の原発発電量全体の7%を占める。中部電力が電力を供給する地域にはトヨタやスズキなど大手製造会社が本社を構えている。浜岡原発の運転停止を受け、トヨタは電力供給不足のため工場の一部を閉鎖することを決めた。
原発運転停止の影響はトヨタだけにとどまらない。夏の電力使用量のピーク時には、電力不足が多くの日本人に直接的な影響を与えると予想されている。
中国現代国際関係研究院日本研究所グローバル化研究センターの劉軍紅主任は、浜岡原発は名古屋からほど近く、原発運転停止がこの地域の電力供給不足に拍車をかけることになるとコメント。日本政府はこれより前に、今年の夏、昨年同期比15%の電力削減をするよう企業と一般家庭に求めた。浜岡原発運転停止を受け、この数字はさらに25%に引き上げられる可能性がある。
共同通信社は、浜岡原発運転停止による電力不足を補うため、中部電力は閉鎖していた火力発電所を再稼動する予定と伝えた。原発分を火力で代替すると、発電コストが1日7億円増える見通し。
火力発電は以前は日本でよく使われており、今でも多くの火力発電所の施設で手入れが行き届いている。清華大学国際問題研究院の劉江永副院長は、火力発電を再稼動するのはいいが、コストがかかると指摘する。
◆日本はロシアの天然ガスに頼ることに