◆日本はロシアの天然ガスに頼ることに
中国国際問題基金会エネルギー外交研究センターの王海運主任は「世界新聞報」の記者の取材に、「日本は電力供給不足を他のエネルギーで補う必要があるが、今のところ、火力発電などの従来のエネルギーで代替するようだ。石炭火力発電は環境問題に関わることからまず選択することはないだろう。発電効率が高い天然ガスを使用する可能性が高い」と説明。
劉氏も、日本が今後最も必要とするのは天然ガスだとみている。原発危機発生前から、日本はすでに世界最大の天然ガス輸入国だった。東京電力、東京ガスなど大手企業は海外で定期契約を結び、ロシアから毎年約1000万トンもの天然ガスを輸入していた。最近、伊藤忠商事、丸紅、石油資源開発など5社が共同出資して新会社を設立、シベリアの天然ガス開発をロシアと共同で行う準備を進めている。劉氏によると、日本の液化天然ガス(LNG)タンクや運搬船などの輸送システムのレベルは世界一だという。今回、その優位性が発揮される。
日本はロシアのほか、マレーシアやインドネシア、カタールなどからも石油、天然ガスを輸入しているが、長期的に、日ロの天然ガス関連の協力拡大が見込まれる。日本は現在、主にロシア・サハリンのガス田から天然ガスを輸入している。同ガス田の天然ガスだけでも、日本が13年間使えるだけある。日本側の使用量が増えたとしても、天然ガスの埋蔵量はその需要を補うだけある。
ただ、船を使った運搬はコストが高い。日本の需要量が増加した場合、運搬船の規模をさらに拡大すると、全体的な運搬コストが大幅に上がることになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月16日