5月14日、第二次世界大戦末期に広島に強制連行され、劣悪な条件で過重労働を強いられた中国人労働者を記念して、広島県安芸太田町の中国電力安野発電所跡地で「中国人受難者を追悼し平和と友好を祈念する集い」が行われた。元中国人労働者とその遺族約100名も招待を受け、現場で記念集会に参加した。
広島県安芸太田町は第二次大戦中、中国電力のいう安野発電所があったところだ。この発電所建設のため、中国を侵略した日本軍は中国の占領地から360人の中国人労働者を強制連行し、この安芸太田町のこの場所に運んできた。彼らは強制的に苛酷な環境で発電所の改修をさせられた。当時の記録によれば、第二次大戦終戦時には、29人の労働者がこの地で亡くなっている。2007年、生還した元中国人労働者と一部の遺族は日本の西松建設に賠償責任を要求。訴訟を起し、西松建設の責任を追及、元中国人労働者への謝罪を要求した。2009年、度重なる法廷闘争を経て、ついに双方は和解に至り、2010年10月、安野発電所跡地に亡くなった中国人労働者のための記念碑を建立した。
今回の記念集会で「西松安野友好基金運営委員会」が設立された。委員長となった内田雅敏弁護士は「戦中、強制連行された外国人労働者の皆さんが過酷な労働を強いられたのは無視できない歴史的な事実です。今、私たちは和解することが出来ました。もう二度と戦争はしてはなりません。」とあいさつした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月17日