「日本新華僑報網」は、福島原発の事故による稼動停止に続き、日本政府は静岡県にある浜岡原子力発電所の稼動停止を要請し、日本の電力供給は全国的に緊迫化していると伝えた。4月まで行われた計画停電は日本の国民と在日華人の生活に少なからず影響を及ぼし、多くの在日華人は今年の夏も計画停電が実施されるのか、突然の停電にどのように対応するかについて懸念している。
日本の各建設会社は、「エコタウン構想」を意識した家庭用蓄電池の開発を早急に進めている。大手住宅メーカーのエス・バイ・エルは、年内に住宅用の小型蓄電池システムを発売することを計画。販売価格は40万円以内に抑える方針だ。三井ホームは、新たに開発した住宅用蓄電池システムを横浜市西区のモデルハウスに設置した。
そのほか、パナソニックや東芝などの大手電機メーカーも家庭用蓄電池の開発と生産に乗り出している。日本の「産経新聞」によると、東芝の最小型機種は40~50万円程度を見込んでいる。住友林業もこれに後れを取ることなく、電気自動車のリチウム蓄電池を再利用した低コストの家庭用蓄電池を開発し、実証実験中だ。
ここから、日本メディアが2011年を「家庭用蓄電池元年」と呼ぶのも偶然でないことがわかる。
現在市場に出回っている家庭用蓄電池は、大手家電量販店のヤマダ電機が4月中旬に発売を開始した家庭用リチウム蓄電池だ。蓄電池を普通の家庭用コンセントにつなぐだけで、数時間分の電力を充電できる。使用する機種などによって異なるが、小型機種の場合、3時間の充電で容量500リットルの冷蔵庫を約5時間、32型液晶テレビを約8時間使用できる。販売価格は約87万円、重さは11キログラム。売場スタッフによると、顧客の反応は良く、今後に期待できるという。
家庭用蓄電池の販売を検討しているかについて在日華人を対象に取材を行ったところ、住む場所や住宅のタイプによって、今後も次々と登場するであろう家庭用蓄電池に対する見方は異なる。
あるIT企業で働く李さんは、「一人暮らしで家にいる時間が短く、家庭用蓄電池を買ってもそれほど使わない」と話す。また、貿易企業で働く範さんは、「東京23区内が停電することはないだろう。数十万円もする蓄電池は高いので、よく考えると思う」とした。
人材派遣会社を経営する林さんは、「日本政府が計画停電を実施するかによる。週に3日以上停電するのであれば購入を考えるが、価格が大きな問題」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月17日