▽女川と石巻での見聞
19日、私たちは石巻市の海沿いにいた。林楚方は海を見ながら言った。「こんなに青くてきれいな海が、あんなに恐ろしいものになるなんて、誰が想像できただろう。」私はこう言った。「あんなに恐ろしかった海が、またこんなに美しい青を取り戻せるなんて、誰が想像できただろう。」「災難」について、私はこう思う。もしそれが来たのなら、静かに受け止めるしかない。取り乱して大騒ぎしたところで何もならないし、それどころかかえって心を乱し、冷静な判断ができなくなり、結果的に災難をより大きなものにしてしまうだけである。
もちろん、被災地の光景はとても衝撃的なものだ。私は以前、中国青海省玉樹地震の半年後に現地に行ったことがあるが、今回の宮城県石巻市と女川市で見た光景は、その玉樹地震を遥かに上回るものだった。特に女川市は、町全体が「平ら」になってしまっており、瓦礫や残骸を残すのみとなっていた。
だが、震災後の状況は、玉樹より石巻市の方が良かった。その理由としては次のことが考えられる。1、石巻市は交通の便が良いが、玉樹の方は交通が不便で現地入りが難しかった。2、日本の救助システムの完成度が高い。3、日本政府の動きは確かに効率が低く、ごちゃごちゃうるさいが、決定さえすれば必ず実行され、頻繁に方案が変更して混乱するようなことがない。
関連ニュース:(2) 足湯ボランティア
▽日本政府への不安を募らす被災者