資料写真:新鮮な魚を売る日本のスーパー
日本でもコネを頼って就職先を紹介してもらうことがあるが、その割合は中国ほどではない。ほとんどの人がインターネットや情報誌を見て、または公共職業安定所や民間の職業紹介会社を通じて求職活動をしている。だが、今回、徳之島では、どちらかというと中国のやり方になっている。太郎の仕事は、太郎の彼女の友人の友人の、そのまた友人の紹介によるものだ。太郎はそのコネを使って、今度は私を紹介してくれた。幸いなことに、ここでは紹介してくれた人間に礼をする必要もなければ、借りを作ったと思う必要もない。ここではみな信用し合い、助け合いの気持ちだけで動いてくれるのである。
食べ終わったカップ麺の容器を洗い、コップ代わりにして水を飲みながら、太郎の「日本の現在の若者」論を聞いていた私は、手にしていた容器の賞味期限の印字が突然目に入った。よく見てみると、先月の日付になっている。つまり我々が食べたのは賞味期限が過ぎたカップ麺だったのだ。28円カップ麺の「秘密」を太郎に告げると、太郎は食べるのを中断し、顔を近づけその日付を見た。「本当だ」と言った後、何もなかったかのように、またカップ麺を食べ出した。
買ったばかりのカップ麺が背後に山積みになっている。積み重ねれば部屋の天井より高くなるだろう。だが、後悔先に立たず、だ。賞味期限切れの食品がこれほど堂々とスーパーで売られているのは、日本広しと言えども、徳之島ぐらいのものだろう。また、よく考えもせず、値段だけを見て飛びつくのも我々2人ぐらいのものだろうと思う。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年6月3日