その後、インターネットの進歩により、中国ではいくつかのネットニュース社が現れた。時代の変化もあるが、この時になるともう人づての紹介では間に合わなくなったこともあり、いっそのことインターネットの求人広告を出すことになり、瞬時に応募者が出てきて、一定の交渉、契約を経て、これらの人たちはあちこちのネットで中国人若手スタッフと一所懸命に仕事をしている。ネットの仕事は多忙をきわめるので、この人たちも日本人独特のハッスル精神で頑張っている。中国人スタッフの作成した日本語の原稿を、ネイティブとして手直しするわけだが、私もこういうことをしているので、その苦労は分かる。
これら日本人スタッフは、日本で中国語を専攻したか、あるいは中国に留学したことのある人で、オールラウンド・プレーヤー・タイプの人もいれば、特定の分野に詳しい人もいる。なかにはその後、日本で何冊か本を出した人もいるので、ある意味では、日中交流の新しい分野のパイオニーアといっても過言ではないだろう。この人たちは、新しい時代の特徴として、自分で間借りして出勤している。もちろん、自炊もしているのだろう。昔のような勤務形態とは違う状況のもとで中国社会に溶け込んでいる点は実にすばらしいと思う。