◇社会的圧力下の絶望
北京大学の日本問題専門家・王新生氏は、自殺は日本ではかなり以前からあり、自殺率が比較的高いのも複雑な社会が原因だと指摘する。自殺者での男性の比率はずっと変動がなく、70%超。王氏によると、日本では、男性は外、女性は内にあり、男性はより多くの生活上の負担を引き受けると同時に、家庭にいる時間は非常に少ない。朝7時に出かけ、夜11時に帰宅。「日本を真に理解する人はよく知っているが、男性は最も悲惨であり、家庭全体の生活に責任を負う一方で、家族とはむしろなんの会話もない。いったん退職すると、すぐに『余分な人』となる。仕事で問題が生じれば、極端に走りやすい」と王氏
一方、この数年来、青年層の自殺問題が次第に際立ち始めてきた。03年の統計数字によると、自殺は20〜40歳では死亡原因のトップ。専門家は、自殺の原因の大半は自身が背負う責任が重過ぎることだと話す。例えば、生命保険の債務返還が難しいために自殺を選ぶケースもあるという。
王氏は「日本では、人はいったん生まれるとすぐ、自分の一生の生活状況がはっきり分かってしまう。日本社会はすでに発展して非常に成熟しているが、この成熟が、階層上の隔たりを打破することの難しさを示しているからだ」と指摘する。
普通の青年が人に抜きんでようと思っても、ほとんど希望はなく、彼らを待っているのは、辛く苦しい前途だけだ。日本では、解脱を求めようと、インターネット上で「志と信念を同じくする人」を選びだし、ともに帰らぬ道を歩もうとする青年もいる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年7月8日