「セシウム牛」 検査の網の目をすり抜けられた理由

「セシウム牛」 検査の網の目をすり抜けられた理由。 今年3月11日に発生した大地震に伴う津波被害により放射性物質が漏出した福島第一原子力発電所。その原発事故による二次災害が際限なく続いている。この度、問題になっているのは、日本人の食生活に欠かせない牛肉だ。では、なぜ、放射性セシウムで汚染された稲わらを食べた「セシウム牛」が検査の網の目をすり抜け、市場へと流通し得たのか?…

タグ: セシウム牛 輻射 大地震 放射性 原発

発信時間: 2011-08-11 11:18:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

では何故、全頭の「セシウム牛」が、厳しい検査の網の目をくぐり抜けることができたのか?それは地方分権により、中央省庁・自治体間の行政運営体制が欠如していたことにあるのだと思われる。日本の地方自治体は、行政・財政の面においていずれも強い自治権を持っている。有事における政策制定の際にも、地方自治体がそれぞれの地域の実情に見合った政策を制定することができる。この度、地震・津波・原発事故という未曽有の大事件が広い範囲で発生したため、各自治体はその対応に追われ、余裕のない様子が明らかである。

「セシウム牛」のみならず、震災後に起こったすべての問題において、日本政府の対応の遅さが指摘されている。大地震から早や4カ月が過ぎているが、被災地の多くが依然として瓦礫の山が野ざらしにされたまま、撤去されておらず、見る者を辛い思いにさせている。なぜ、このような状態のままなのか?それは瓦礫処理の費用および手順について、各自治体と中央省庁の間で折り合いが付いていないからである。この調整・指揮役をこなせる者がいないため、各自治体のなすりつけ合いが続き、被災住民の避難生活終結の日がいつまでも予想できない状態になっている。この度の地震で日本の脆弱な体制が明るみになったと言えるだろう。菅直人首相を含む中央官僚が「セシウム牛」について国民に謝罪し、「国の責任」であることを明らかにしている。それはともかくとして、大きな事件が発生した際に素早く的確に対応できる行政運営体制を整えていくことこそが、中央官僚の使命なのではないだろうか?

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年8月11日

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