多重の圧力で極限状態に陥った日本経済

多重の圧力で極限状態に陥った日本経済。

タグ: 日本 国債 米国 

発信時間: 2011-08-12 15:57:35 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

地震、津波、原発危機といった3重の災難からまだ回復しきれていない日本が、欧米の債務危機によって起きた世界金融不安の渦中に巻き込まれている。

日本企業は株式市場の暴落、円高、電力不足といった最悪の経営環境に直面し、産業空洞化がいっそう深刻化している。日本政府の負債も史上最大の943兆円に膨れ上がり、予断を許さない状況だ。

欧米債務危機の日本への影響は、遥か太平洋の向こう側からの「バタフライ効果」にすぎないが、いつか突然、巨額の債務を抱える日本自身がさらに危険な「バタフライ」に変身するおそれもあるとの見方もある。

東京株が再び9000円割れ

米国の経済成長への不安や欧州債務危機の悪化(イタリアやスペインが次のデフォルト国になるおそれもあるなど)に対する懸念から、米株式市場は10日、520ポイント暴落した。その影響を受け、東京株式市場は11日、取引開始から全面安となり、8876円で寄り付いた。後場でやや回復したが、終値は9000円を割る8981.94円となった。

戦後最高値に迫る円高

株式市場の暴落と同時に円高が進み、日本政府も企業も頭を痛めている。

円高を食い止めるため、大蔵省と日銀は4日に為替市場介入に乗り出し、円売りとドル買いを行った。東日本大震災以降、円レートを調整するのはこれが2回目。また日銀は、通貨政策の緩和に踏み切った。

日本政府の今回の為替市場介入は、産業の海外移転を抑制することによって産業空洞化を防止し、為替政策と第3次補正予算の相乗効果で景気を刺激することが目的と見られている。

ところが、今回の市場介入で円高を食い止めることはできず、市場では失望感が広がった。ある証券会社のアナリストは、「円高により国内企業の海外移転意欲はさらに高まり、産業空洞化を抑えるのはますます難しくなっている」と話す。

日銀の元理事でトヨタファイナンシャルサービス株式会社取締役副社長の平野英治氏は先日、「円高は日本経済の最大のリスク要因」とし、日本企業は立て直そうといろいろ手を尽くし、日本経済の予想以上の回復を促したが、円高はこうして築き上げた楽観ムードを壊したと語った。

菅首相は11日、参議院予算委員会での答弁において、「政府は為替市場に注意し、適切に対応していきたい」と述べた。

 

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