米国債が約100年ぶりに格下げされたことで、世界の投資家は苦痛の週末を過ごした。米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は5日夜、米国債の長期信用格付けの引き下げを発表し、それによる強い振動を週末の間に緩和することはできなかった。
ある専門家は、米国債格下げは投資家の自信に影響し、8日の世界株式市場や大口商品価格の変動につながるだけでなく、各国の経済成長に新たな不確定要素を生じさせ、米国経済と密接に関わっている中国は特に警戒が必要だと示した。
中国外貨投資研究院の譚雅玲院長は、「S&Pによる米国債格下げは米国の経済戦略を考慮したもので、米国独特の経済構造が決めたもの。現状において、米国はドルを下げるプラットフォームを持ち、それによって米国の景気回復を推し進める必要がある。米国債の格付けが引き下げられても、ドルが値崩れすることはなく、国際準備通貨における地位を揺り動かすことも難しく、今後も非常に大きなシェアを維持するだろう」との見解を示す。