海外の営業拠点は中国人主体で運営
1990年の進出以来、急成長できた理由
――社名は森松グループとなっている。
真田 1990年から進出して、現在上海では8社、江蘇省では2社を持ち、あわせてグループは10社ある。ここも含めて、長江沿いに工場を作り、グループ全体の敷地面積も80万平米を超えた。
――先ほど、原子力関係の容器も作っているという話だったが……。
真田 2008年に(日本の保安院のような政府組織である)中国核安全局から製造許可証を取得している。
――その年にリーマンショックがあったが、影響はなかったか。
真田 09年に非常に速い成長率は鈍化して少し落ちたが、10年からは持ち直している。05年に売上は5億元を超え、08年に20億元に成長したが、09年と10年は、20億元は達成できなかった。しかし、11年の目標は25億元としている。いつもの高い成長率に戻る予定だ。
――急成長できた要因を、どう分析しているか。
真田 一つは、早く進出して、高い知名度をもっていること。現地企業そして欧米系企業との取引基盤も、早く確立した。もう一つは、中国国内だけでなく、海外で営業を展開していること。海外の営業拠点は中国人主体で運営している。ヒューストンやストックホルムの営業拠点は中国人が運営している。
――すべて順調満帆か、課題は何か。
真田 中小企業なので常に資金力、人材集めに苦労している。せっかく経験を積んだ人を、他社に引き抜かれたこともあった。また追いついてきた韓国企業も怖いと思っている。しかし、他国にリスクを分散してやっていくことは、我々はできない。生産拠点を中国に集中し、製品は中国だけでなく世界で販売していく。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年10月17日