◇日本の「国家正常化」の障碍は米国
日本の真の障碍が米国であることは明らかだ。
現代史を振り返ると、日本と米国の怨恨はかなり深い。当時、日本の門戸を開いたのは中国ではなく米国だ。第二次世界大戦で2発の原子爆弾を日本に投下したのも米国だ。しかも長年米国は日本の政治、経済、外交、軍事の発展を強硬的に制約してきた。日本が「正常な国家」の道を歩みたくても、常に米国がその障碍となってきた。こうした点を日本の戦略の意思決定者はよくわかっており、「外部脅威論」はある意味米国に見せるためにとっている行動だといえる。
大地震や原発事故のような重大事故が発生したばかりのこの時期に、戦闘機の更新、軍事力拡大、内外政策の変更を行うのは常識的にいいタイミングとはいえない。ではなぜ再び日本が「外部脅威論」を唱え、「正常な国家」の道を邁進しようとしているのか?その根底にはやはり米国の存在がある。