文=コラムニスト・中川幸司
先週は常時使用しているパソコンがクラッシュして大変な一週間でした。仕事や研究で使用する文書作成、統計データ処理、メールによる外部コミュニケーション、IP国際電話の利用、そして、仕事でもプライベートでもBGMを流していたのはパソコンからでありまして、これらがすべて利用できないとなると、名実ともに「何もできない!」というような状態になってしまいますね。
パソコンが使えなくなって、僕のライフスタイルのほぼすべてがパソコンを中心にまわっているような状態を改めて気付かされるものでした。これを「アンチデジタル派」の主張のように「リスク」と捉えるか、それとも、「情報化社会推派」の主張のように一市民が大資本に頼ること無く情報収集発信力を持つことができるようになった「恩恵」と捉えるか・・・、悩ましいところであります。
昨日、中国の家電最大手「ハイアール」が日本国内において三洋ブランドを展開することをアナウンスしました。報道によれば・・・
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中国ハイアール:三洋ブランド継承 洗濯機や冷蔵庫販売へ
中国家電最大手のハイアールグループ(海爾集団)が来年1月から、三洋電機の商品ブランドを継承した洗濯機や冷蔵庫を日本国内で販売することが17日分かった。洗濯機ブランドの「アクア」を冷蔵庫にも使い、既存の低価格商品と合わせて日本でのシェア拡大を狙う。
ハイアールと三洋が18日にも最終合意し発表する。両社は7月、11年度中に日本と東南アジアの三洋の冷蔵庫・洗濯機事業をハイアールが約100億円で買収することで基本合意し、詳細を協議していた。
ハイアールは日本国内では、中国など海外で生産した低価格商品と、中高価格帯のアクアブランドの2本柱で販売する。これに伴い、ハイアールは日本での売上高を10年の約100億円から300億~400億円へ拡大を目指す。(毎日新聞、10月17日)
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とのことです。
さらっと最近の三洋電機の経緯をおさらいします。1950年に設立された三洋ブランドを展開する三洋電機は老舗の日本電機メーカーでしたが、今年の春にパナソニック(旧:松下電器産業)に買収されました。そして、子会社となった三洋電機の各事業部門はいくつかをそのまま三洋電機内に留めましたが、半導体事業・白物家電事業などは、外部資本に売却されました。そして今年の夏場に白物家電事業を引き受けたのが中国の家電最大手のハイアールでした。