正常化40周年は新里程標 第五期中日友好21世紀委員会第三回会合開幕式での基調演説

正常化40周年は新里程標 第五期中日友好21世紀委員会第三回会合開幕式での基調演説。

タグ: 第五期中日友好21世紀委員会第三回会合,唐家璇

発信時間: 2011-11-30 13:23:09 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

敏感な問題を適切処理

第四に、重大な敏感な問題を適切に処理することによってのみ、中日関係の大局的な安定を維持できるということだ。戦後の中日関係再建、改善、発展の過程において、双方が深刻な困難と障害に直面した際に、両国の先輩政治家たちがその処理の過程で示した高度に政治的な知恵をわれわれは真剣に学ばなければならない。また当時達成した重要な共通認識と諒解を、われわれは引き続き大切にし、堅持しなければならない。交流が日増しに頻繁になるにつれ、中日間のあれやこれやの矛盾、食い違いが絶えず起きてくるもので、中には非常に敏感な問題もある。四十年来の中日関係の実践には意味深い教訓が残されている。歴史的な経験がわれわれに教えているように、大きな敏感な問題に直面した場合は、終始両国関係の大局に重きを置き、双方の関連ある共通認識と諒解、特に中日間の四つの政治文書の精神を根拠に話し合い、対話、交渉を通じて、冷静、適切に処理しなければならない。

四十年は中日両国の長い交流の歴史では指を弾くほどの短い時間だ。われわれは中日関係をじっくり見る際に、過去二千年の歴史に目を向けなければならない。周恩来総理はかつて、中日関係は二千年の友好、五十年の不幸、と言ったことがある。歴史がわれわれに教えてくれる最大の啓示は、前の事を忘れず、後の事の師とするということだ。また、歴史を鏡として、未来に目を向けること。中日関係が平和であれば双方の利益になり、闘えば双方の損失になるということだ。両国は平和、友好、協力の大方向を見失わず、平和共存、世代友好、相互協力、共同発展の道を歩まなければならない。

われわれの今回の会合はこのような前を引き継ぎ、後を切り開く重要な時期に招集され、これまでとは違う特別な使命を背負っている。中国は「第十二期五カ年規画」が始動したばかりであり、科学的発展の実現、経済発展モデルの転換という大きな任務を持っている。一方、日本は地震、津波、放射能漏れという三重災害の深刻な試練を受け、新内閣は成立後、災害からの再建と経済復興を最重要課題としている。中日両国は新たな国家発展戦略を貫徹し、新たな発展を求めている。世界を見渡すと、アジアの一体化プロセスが活気を呈し、地球規模の挑戦が陸続と現れ、尽きず、また世界の人々はひとつの地球村で暮らし、中日両国の前途と運命は空前絶後の緊密な関係で結ばれ、中日関係は新しい歴史の起点に立っていると言える。

政治的相互信頼の醸成

未来を展望して、私は中日関係を長期的、安定的で健全に発展させるためには、二大プロジェクトと五大協力事業の推進に重点を置くべきだと考えている。

プロジェクトの一つは、政治的な相互信頼の醸成だ。政治的な安全、相互信頼の核心は先方をどのように認識し、対応するか?つまりライバルか、敵か、協力者か?チャレンジか、チャンスか?これが根本的な問題だ。当面、両国に相互信頼が欠けている根源は先方の発展に対して、客観的、理性的に対応できないところにある。中国側は繰り返し、中国は断固として平和的発展の道を歩み、防衛的な国防政策を遂行し、永遠に覇を唱えず、永遠に対外拡張はしない、と表明している。これらは空虚なスローガンではなく、また他国の人を喜ばせるためでもなく、中国が自国の国情、発展し続ける現実、根本的利益から選択した戦略だ。

中国の発展し続ける現実から見て、中国の国内総生産(GDP)がすでに日本を追い抜いたと言っても、一人当たりのGDPは四千㌦余で、日本のわずか十分の一に過ぎない。中国の都市・農村、地域によって発展には不均衡があり、社会保障制度は完備しておらず、経済・社会発展には構造的な矛盾が突出し、資源環境などの発展にもボトルネックが存在し、経済発展モデルの転換の任務は極めて困難だ。これらの諸問題を解決するためには今後相当の期間、中国は一意専心で、発展を図り、絶えず成長する経済力を国内建設と民生向上に振り向けなければならない。こうした理由で、中国は限りある財力を軍備拡張や他国との軍備競争に使う意志もなければ、力もないのだ。中国が適度に国防を強化しているのは、国家主権と領土の保全を維持、擁護し、われわれの安全と平和的な発展環境を維持、擁護するためだけだ。

大きな時代背景から見ると、経済のグローバル化時代に、一国の発展、繁栄は完全に、平等で秩序があり、互恵の国際競争と国際協力を通じて実現が可能で、国際秩序に背き、他国に挑戦したかつてのような道に戻ることはあり得ない。昨年の中国の対外貿易総額は三兆㌦に及び、経済総量の五〇%を超えている。中国の対外経済依存度は六〇%を超えている。今日の中国と世界の関係は一方が栄えると他方も栄え、一方が損をすると他方も損をすると言うことができる。中国が歴史上の大国がたどったように「強国は必ず覇権を求める」という見方は、過去の思考法で中国の発展を見る誤った解釈だ。中国は発展すればするほど、世界各国との協力が必要になり、また平和で安定した国際環境が必要になる。われわれは日本側が、中国は世界最大の発展途上国として、遭遇する難題を一つひとつ解決して進んでいく必要があるということを理解し、また中国人民の国家主権、安全保障、領土保全と社会的な安定を重視していることを尊重し、客観的に中国の国情を理解し、中国人民が誠意と決心をもって、平和的発展の道を歩んでいることを認識してほしいと、心から希望する。

日本について言うと、戦後、平和的発展の道を歩み、吉田茂首相は一九五〇年代の初頭、「軽軍備、経済重視」の国家戦略を確立し、高度経済成長を速やかに実現し、世界第二の経済大国に躍進させた。われわれは日本の戦後の平和的発展を積極的に評価し、日本がこの道を断固として歩み続けることを希望する。

胡錦涛国家主席が二〇〇八年、日本を公式訪問した際に、双方は四つ目の政治文書を発表し、中日両国が「互いに協力者となり、互いに脅威とならない」「互いに先方の平和的発展を支持する」と、明記した。私が強調したいのは、これこそ両国が歴史的な経験と教訓を総括し、それを基礎にした厳粛な誓約であり、双方が実際行動で、この重要な政治的な共通認識を結実させ、さらに一歩一歩、両国人民の広範な共通認識にしなければならない、ということだ。このためには、双方が政府、政党、議会、軍隊などの各分野、各階層で対話と交流を強化し、両国関係で起こり得る重大問題について、各自の内外政策と発展の方向をタイムリーに、率直で誠意のあるチャンネルを通じて、信頼を増幅し、疑問を解き、戦略的な判断を誤らないようにしなければならない。

     1   2   3   4    


日本人フルタイムスタッフ募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。