日本の野田佳彦首相は現地時間の28日午後、インドの首都ニューデリーで、インドのシン首相と会談した。日本の海上自衛隊とインド海軍が来年行う初の共同演習を踏まえ、海上安全保障分野での協力拡大で一致した。会談ではさらに、インドのインフラ整備事業への支援拡充や、原子力協定交渉再開に向けた協議の加速を確認した。
◇日印の経済貿易連携強化
インドと日本は上限150億ドルの通貨スワップ協定を締結することで合意した。野田首相は中国を訪問した後インドを訪問し、中印両国で通貨スワップの問題に触れた。人民元と日本円のスワップは人民元の切り上げ圧力が強まっていることから理解できるが、インドのルピーは国際通貨市場においてどんな地位があるのか?日本はなぜ150億ドルの協定を結んだのか?
上海国際問題研究所南アジア研究室の趙干城主任は、「インドのルピーは国際通貨ではない。ここ1~2年、インド国内ではインフレが深刻で、ルピーはかなり下落している。こうした方面からみると、インド政府と通貨スワップ協定を締結するという野田氏の決定は、今の厳しい国際経済情勢において、インドの対外貿易を支援する措置だといえる。これは、日本がインドの経済ポテンシャルと市場ポテンシャルに対して比較的はっきりした認識を持っていることを示している。しかもインドはずっと日本の政府開発援助(ODA)の最大の被支援国として知られる。スワップ協定で日本とインドの経済貿易の結びつきはさらに強まるだろう」と説明する。
◇政策自体に矛盾