1年前の3月11日、日本東北地方海域で最大震度9を記録する大地震が発生、相次いで大津波と放射能漏洩事故が発生し、東北地方は甚大な被害に見舞われ、死者1万5800人、行方不明者3200人の大惨事となった。その東日本大震災から間もなく1年、ドイツ、イギリス、ロシア、韓国、ノルウェーなど各国の専門家が、この度の地震・津波・放射能漏洩事故による大災害が日本及び世界にもたらした影響と教訓に関して、意見を表明した。
復興の進展をどう見るか?
イギリス・ケンブリッジ大学原子力エネルギー研究センターの専門家、トニー・ルールストン氏:「原発事故発生後、放射能汚染の被害を恐れ、政府は原発周辺の8万人近くの人を避難退去させた。この対応は非常に適切だった。今、人々が心配しているのは周辺地域の放射能汚染の長期化であり、政府は更に広範囲において徐染作業を行なう必要がある」
ドイツ・カールスルーエ工科大学科学専門家、Joachim Knebel氏:「大震災は日本の人々と経済に深刻な打撃を与えた。被災地の再建は1年が経ち、大分進んできているが、福島原発の原子炉の状況把握や処理は日本にとって、前代未聞の難題となるだろう。東京電力は現時点ではまだ、具体的な対策や事故発生後の状況、科学的分析結果、数値データなどを公開していない。特に原子炉圧力容器の現状、残留核燃料の成分、メルトダウンの経過などについての詳しい状況はまだ明らかにされていない」