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そして、香川県も香川県で、またほんわかムードかなぁと。「うどん県。それだけじゃない香川県」というスローガン。具体的なブランドを挙げて、それ以外を挙げない言葉はこころに響かない。想像してみてください。このスローガンをきいて、消費者が「じゃぁ何が香川県に他にあるの?」と瞬時におもうのも難しいし、また運良く意識の高い消費者がその思いに至ったとしても、「他の香川名物」が思い浮かんでこない。いっそのこと、「○○○と△△△の香川県」と言ってくれて方が、「あぁ、香川ってうどんだけじゃなくて○○○と△△△もあるんだ」と思えるような気がしてなりません。これ地方自治体の観光担当部署の 「ゆる~い」ご・愛・嬌ww
こういった、「ゆるキャラ」ならぬ「ゆる地方観光産業」っていうのはまさに「地方の素朴さ」といいましょうか、ほっとさせるくらいの「ゆるさ」があります。このゆるさの源泉は、緻密に戦略を考えられたマーケティング的周到さがないことです。ある意味、「ひとりよがり・ノープラン」(笑)。自分たちが良いと思ったものを、他者に理解してもらおうとする強い意思・動機はあるものの、他者(消費者)の需要と綿密にマッチさせる能力に欠けているところが、面白いわけです。ビジネス的・ドライなものではなく、ある部分では郷土愛によるボランティアに基づいて担当者が動いていたりします。
そして、東京の大手広告代理店やPR会社が戦略的に仕掛けるほどの予算を、観光産業の担い手組織かけるわけでもないので、マーケティングに卓越した都市部企業の技術が入っているわけではない。それにもかかわらず、ネットが隆盛の時代なので、HPやロゴなどそこそこに「手作り」感がありながら(おそらく地元の中小の広告代理店などとも協力しながら)、プロジェクトが正式に発足してしまう、「ゆる地方観光産業」なわけです。
例えば、先の、香川県公式観光サイトという「うどん県旅ネット」というHP(http://www.my-kagawa.jp)があるのですが、これは香川県観光協会によって運営されています。協会メンバーの構成をみるかぎり、これもこの「ゆる」の類でしょう。
さて、ところかわって、中国。
中国の観光産業です。
中川幸司さんのブログ「情熱的な羅針盤」