中川幸司氏:観光産業もコンテンツ産業

中川幸司氏:観光産業もコンテンツ産業。 JR四国は26日、香川県の「うどん県。それだけじゃない香川県」プロジェクトに連携し、JR高松駅の愛称を「さぬきうどん駅」にすると発表した。29日から駅構内の案内標識に名称を掲げるなどし、香川の玄関口から、うどん県をPRする。日本では、香川の「うどん」は有名になりましたね、それに続く一連の観光プロジェクトの話題の一つと言えましょう。僕が思ったことは、「微妙に面白い」ということです。本当に・・・「ビミョー」です…

タグ: 観光 香川県 うどん県 高松 さぬきうどん駅

発信時間: 2012-03-27 15:42:18 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

これ、地方の観光については、「ゆるさ」も何も・・・本当に何もない状態です。いや、もちろん観光そのものはあるわけですが、マーケティング的メカニズムが一切働いていない観光戦略です。

さらに言及すれば、中国では都市部でさえマーケティング技術の高い広告代理店やPR会社が殆ど活躍できていない状況でありまして、この原因はもちろん、中国政府の強い宣伝関係規制政策が反映されているためではあります。

中国の都市部の広告企業でさえマーケティング技術が低水準なわけですから、中国の地方の観光地は、観光戦略などはある筈もなく、「待ち」の状態であることが殆どです。一応の、「古典的な観光地」には、政府関連の観光局のようなものは設置されているものの、「ゆるマーケ」もなければ、「本格マーケ」もなく、各地の旅行者が「古典的な観光地」に対してパッケージツアーを組んでいて、観光地側ではその接客対応をするというだけでありまして、自らが新しく観光客を呼び込むための努力がほとんどないような状態なわけです(おそらく、観光を担当する政府当局がやり方を知らない)。

宣伝関係規制だけでなく、もともと地方政府の各所・各界での権力が強いために、一般市場へのマーケティングを考える必要なく、一方的な政府側からの発信だけで、大衆がついてきているという状態でありますので、観光という大衆側の需要を重視しなければならない産業においては、地方政府はこれまでやったことがないのでとてもやりづらいのかもしれませんし(基本的なノウハウを知らない)、担当者がその観光産業ということの「本質的意味」を理解できていないのかも知れません。

「本質的な意味」というのは、いわば、古典的な観光産業といえば、「名所」があればそこに人が集まってくる、というものでありましょうが、そうではなくて、近代的かつ戦略的な観光産業というのは、「名所があろうと、なかろうと」、「名所・名物」を「創りだす」というイノベーションの議論ということになります。ですから、近代的かつ戦略的な観光産業にのりだすということが地方政府の担当者の頭にイメージされればそれは、現存で「名所・名物」がなかろうと、「何かしらをベースにつくり上げることができる」ということなのであります。

中川幸司さんのブログ「情熱的な羅針盤」
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