「貞子」 日本を代表する新文化

「貞子」 日本を代表する新文化。

タグ: 貞子,妖怪文化,鬼神

発信時間: 2012-05-19 09:24:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

「貞子を探せ」が大人気

リングを見た日本の主婦の80%近くが、自分の家のテレビや戸棚に異常が起きていると感じ、少なくない人が異様な動きを感じて警察に通報している。さらには恐怖から病院に送られる人までいた。日本のテレビ局は2006年、「貞子から逃げろ」という特別番組を制作した。これは逃げたり追ったりするゲーム番組である。また「貞子を探せ」というサスペンスタッチの番組も制作された。様々な怪奇現象の真実をゲストに探らせるもので、これも好評を博した。

「貞子フィーバー」の一番の受益者は日本中にあるお化け屋敷だ。「リング」がお化け屋敷の息を吹き返させた。ニュースによると、セガが「貞子3D」人気にあやかり、お台場に大型お化け屋敷「貞子3D呪いのツアー」を作っている。7月には一般向けにオープンする予定だ。玩具メーカーも、「幽霊マニア」向けに、箱から貞子が這い出てくる「貞子おもちゃ」や、パーティーやコスプレマニア向けの「貞子の服装」を売り出している。

貞子がかわいい路線へ

小説や映画における貞子は非常に恐ろしい。しかし時間の経過とシリーズ化による商品開発によって、「かわいい路線」に走るようになっている。多くの若者が、貞子の白い肌、長い髪、沈黙、うつろな感じを「萌え」ポイントとみなしている。貞子が描かれたTシャツ、貞子の人形、キーホルダーはみな、「かわいく」「萌え」なデザインが施されている。「貞子3D」の制作会社もとてもかわいらしい「ハロー貞子キティ」を売り出している。小説や漫画などで描かれる、一見内向的だが実際は純粋で優しい女性登場人物を「貞子的女性」と言ったり、現実の生活で髪の毛が長く色白な友人や同僚の女性を「貞子」と呼んだりしても、何ら反感はない。日本の評論家は、「かわいい化」した貞子はすでにダークな憎むべきイメージではなくなっており、桃太郎やドラえもんのような親しみのある、日本文化を代表するキャラクターにさえなっているとの見方を示している。

日本には独自の幽霊・妖怪文化がある。日本の社会学者は、文学の中で鬼神が描かれる割合は世界的にみても一、二を争うと言う。鬼神は日本人の生活において不可欠な要素となっている。伝統的な日本の農村では、今日に至るまで、炎天下の夏の夜には怖い幽霊話をすることで暑気払いする。子供たちがやる「肝試し」も今なお人気だ。日本の社会心理学者は、日本人、特に都会に住む人々の感情は、貞子のような幽霊にひきつけられやすいと話す。彼らの孤独感や不安定感、あるいは悲観を反映しているのだ。また、日本人が幽霊や妖怪を恐れながらも引きつけられる要因として、単調な生活と社会秩序の厳しさから逃れるための「精神的刺激」になっているからだと指摘する人もいる。恐怖の気分を作り出し、楽しむことによって、ストレスを解消しているのだ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月19日

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