この日は雨だった。ここへ弔う人が少なくなかったが、町は静かだった。5.12大震災被害者慰霊碑の前に、小泉崇団長をはじめ、代表団全員が黙祷し、被害者に花を供えた。廃墟の前に、小泉崇団長は、4年前にここで救援作業を展開した状況を、記者に次のように紹介した。
その日は5月18日だった。二日前に女の人の「助けて」との声が聞こえる情報があったため、救援隊は大雨を冒し救援作業を開始した。残念ながら、その女の人を見つかったが、もうなくなったという。救援隊隊員全員の心が痛むのだが、災難の前に、生命探知器で捜査作業を続けるしかないとはっきりわかっている。今回、作業を行った被災地へ再びたずねて、胸がいっぱいになった。被害者が安らかに眠れると祈りしたい。