1. 中日両国の政治エリート、知識人は自身の価値観ややり方を人に押し付けるという頑固な考えを捨て、「同じ実力を持つ者が1カ所にとどまれない」という狭い概念を超越すべきである。
日本はアジア最大の先進国であり、中国は世界最大の発展途上国である。2つの大国は異なる発展段階にあるが、「持続可能な発展」という同じ道を歩んでおり、向かい合うのはよいが対立してはならない。双方ともに相手の発展を客観的かつ理性的に受け止める必要がある。
双方が発展を競えば当然、競争は免れないが、競争の中で互いに協力する必要があり、うまく競争や発展において協力し、協力の中で発展を求め、競争の中で優位性を探らなければならない。
日本に関して言えば、100年以上前は福沢諭吉が唱えた「脱亜論」に沿って台頭した。中国を福沢諭吉が言う「アジア東方の悪友」と見る人が今もいるとすれば、中国とその他のアジア諸国の発展動向と昨今の世界の流れをあまりにも軽視していると言うべきだ。
中国の発展が平和的発展の道を歩み、他国に脅威をもたらさないのはなぜか。それは中華民族が古来から平和を愛する民族であり、そのうえ中国人民は近代から戦乱や貧困などの悲痛を経験し、平和の重要性と発展の必要性を深く感じているためである。さらに現実的に言えば、13億人の人口を抱える中国の現代化は世界5分の1の現代化である。私たちは現代化の推進、発展と民生の問題の解決に専念する必要がある。将来、中国が強大化しても、平和が発展の前提であることは変わらない。