日本のオンライン誌ザ・ディプロマットが15日付で掲載した米国の海軍専門家ジェームズ・ホームズの記事は「日本の海上自衛隊は冷戦時代に米太平洋艦隊の付属物として創設されたものだ。1991年の湾岸への掃海艇派遣、米同時多発テロ後のインド洋での米海軍部隊への燃料補給、アデン湾での海賊対策のパトロールなど、冷戦終結後に活動範囲を拡大したものの、今日にいたるもおおむね創設時の使命に忠実であり続けている」としている。「環球時報」が伝えた。
記事は「米日両国の海軍力の分業に基づき、米海軍は攻撃的火力を提供。これは空母その他ハイエンド装備として現れている。防御型の海上自衛隊は掃海、対潜作戦、攻撃的潜水艦戦などを専門とし、かつて米日合同艦隊はソ連海軍をおおむね抑え込んだ」としている。
また「冷戦海洋戦略の意図しなかった1つの結果は、海上自衛隊が部分的な戦略、ドクトリン、戦力構成に駆動される部分的な海軍として残ったことだ。米海軍は『遠征打撃群』と『揚陸攻撃群』に艦船を割り当て、日本艦隊はその『護衛艦隊』とされている。海上自衛隊がバランスの取れた海軍と戦うのは困難だ。海上自衛隊全体で後方支援艦船は5隻しかなく、米国の後方支援なしに基地から遠く離れた公海で作戦を継続するのは困難だからだ」としている。
記事はさらに「海上自衛隊はアンバランスな部隊であり、米国の支援がなければ、規模を拡大し、バランスを整えつつある中国海軍と戦う力はない」としている。
日本の海軍力の発展に精通している中国の専門家は「日本の海軍力の潜在的戦争能力は決して過小評価してはならない。ひとたび制限を取り払えば、非常に恐ろしい拡張の勢いを呈すだろう。海上自衛隊の艦船は近年大型化傾向にある。ほとんどが5000トン以上で、武器・装備も共通化傾向にある。さらに日本の強大な造船工業が海上自衛隊の発展を技術面から支えている。日本の主力駆逐艦『こんごう』は同時に2つの造船所で建造できる。海上自衛隊員は資質が高く、全体の5%前後が教官だ。彼らは戦時には自動的に艦艇の指揮官となることができる。しかも海上自衛隊と米軍の共同作戦能力は世界一、二だ。この点はハリウッド映画『バトルシップ』で日米艦艇が連携して宇宙人に対処するシーンから見てとれる」と述べた。
「人民網日本語版」2012年10月19日