◇先進技術が米国に「貢献」の可能性も
防衛省はF3を約200機生産する計画で、ロッキード・マーチン社のF35戦闘機に続く日本の武装装備として導入する。
2年前に防衛省は「i3 FIGHTER」と呼ばれる開発プロジェクトを明らかにした。同プロジェクトは、未来の作戦機に向けた先進技術の集約がねらいで、米国の次世代戦闘機計画に貢献するためのプロジェクトとの推測の声もある。防衛省技術研究本部が現在「i3 FIGHTER」開発の陣頭指揮をとっている。
IHIの実証エンジンはゼネラル・モーターズ(GM)のF414エンジンの推力を50%も上回る大きさ。ボーイングのF/A-18E/FスーパーホーネットはF414エンジンを2台採用しているが、スーパーホーネットの搭載量(14.6トン)からするとそれほど大きくはない。しかし双発エンジンを採用する場合、IHIの実証エンジンであれば、より大型で高価な航空機でもまだ余裕がある。
F3計画が米戦闘機計画と合併すれば、日本のエンジンは必要なくなるが、エンジンの開発をしておけば、日本は米国との協議が成立しなかった場合、いつでもこのエンジンを使って自らの戦闘機を動かすことができる。協議が成立した場合でも、検証エンジンの技術は米国にとって使い道があるかもしれない。
◇日本防衛省の隣国のステルス機対応策