香港「中評社」20日付の記事によると、12月12日午前10時頃、中国国家海洋局所属の海洋監視機「海監B―3837」が、中国の釣魚島領空に入り、同海域で海洋監視活動を行っていた海洋監視船「海監50」「海監46」「海監66」「海監137」と合流し、釣魚島の海空立体巡航を展開した。日本側はこれに対し、1958年の記録開始以来、中国の航空機が釣魚島上空に到達するのは、今回が初めてであると伝えた。
中国の「史上初」の釣魚島領空における法執行によって、日本では大敵を迎えるがごとくの緊張状態が続いている。防衛省は航空自衛隊のF-15戦闘機8機を緊急発進させ、迎撃態勢を取って、釣魚島上空に向ったものの、到達したときには、中国側は既に巡航を終え、その場を離れていた。中国と日本は双方とも「領空侵犯があった」と伝えている。
領空における法執行活動が、今後常態化することは間違いなく、この度の動きは、中国側の釣魚島に対する法の執行が新たなステージ、新しい局面へと進展したことを象徴している。つまり、今後、中国による様々な「史上初」の動きが展開されることが見込まれる。理論的に推測すると、仮に今回、領空で監視活動を展開していた中国の航空機の撤退が遅れた場合、日本航空自衛隊の戦闘機による妨害に遭うことは間違いない。民間機関の航空機では当然、自衛隊の戦闘機に対抗できるわけがなく、国家海洋局の航空機に不測の事態が生じた場合には、中国空軍が出動して護衛に当たるはずだ。そうなれば、中国軍機の「史上初」の釣魚島での巡航活動となる。