習近平総書記は1月25日、訪中した山口那津男・公明党代表と会談し、山口代表が持参した安倍晋三首相の親書を受け取った。香港・中評社が1月29日に伝えた。
日本メディアは、山口代表は訪中前夜、安倍首相と会談したと伝えた。そのため、山口代表は、安倍首相の意向を受けて訪中したことになる。首相就任後、釣魚島(日本名:尖閣諸島)問題で強硬な態度を示してきた安倍首相は、なぜ山口代表を訪中させたのだろうか。これには三つの戦略的な意図があったと見られる。
(一)山口代表の訪中前に、重要な背景となる二つの出来事が起きた。一つ目は、ヒラリー・クリントン国務長官が中国に対して、日本が釣魚島を管轄するという現状を変えぬよう警告したことだ。これは中国の強い反発を生み、釣魚島情勢が再びエスカレートした。二つ目は、安倍首相が2月に訪米すると決定したことだ。つまり安倍首相が2月に訪米する前に、釣魚島情勢がさらにエスカレートし、軍事衝突が生じる可能性があるということだ。
そのため、釣魚島問題への介入に関する米国の真の意図を読み切る前に、安倍首相は中国と軽率に武力衝突するつもりはないことが分かる。安倍首相は米国の協力がなければ、釣魚島を巡る戦いに勝利できないことをよく知っている。安倍首相がこの時期に山口代表を訪中させた目的は、釣魚島情勢の緩和により、今後の行動に向けた時間稼ぎをすることだ。
(二)日本は国際社会において、日本は被害者だというイメージを形成し、外交面の支持を勝ち取ろうとしてきた。山口代表の今回の訪中も、釣魚島問題における日本の和解に向けた姿勢を世界に示す狙いがあった。中国が山口代表との会談を拒んだ場合、日本は国際社会で輿論を形成し、中国が日本の和解に応じようとしなかったと非難し、責任を中国に押し付けることが可能だ。中国が山口代表との会談に応じれば、中国も釣魚島情勢の緩和を望んでいることになる。これは安倍首相の狙い通りだ。