「村山談話」を発表し、日本の植民地時代に対する反省と謝罪を表明した日本の元首相である村山富市氏が2月11日環球時報の単独取材に応じた。
記者:1995年に発表した「村山談話」は日本政府が歴史を直視する重要なシンボルと見られているが、日本政府は現在、歴史観を変え、「有識者懇談会」を発足し、「21世紀にふさわしい未来志向の新しい談話」すなわち「安倍晋三首相談話」を出そうとしている。この新談話の登場について、忠告・提案することは何か。
村山富市氏:いわゆる「新談話」について、安倍氏にどんな考えからそうするのか直接聞いていないため、ここではコメントできない。しかし、安倍氏は首相になる前、「村山談話」を受け継ぐと表明した。それが本心であると信じている。訪中から帰った後に、変化し続ける国際情勢の中で「村山談話」を受け継ぎながらも、先進的な角度で日本の今後の方針を考えて新談話を発表して欲しいと安倍氏に話したことがある。
記者:日本の前首相、田中角栄氏や小渕恵三氏などは、公の場で歴史問題を反省する発言や演説をした。しかし、日本に侵略されたアジアの国は、日本国内にはまだ多くの歴史を直視しない人たちがいると思っている。これらの人たちによって、日本はドイツのように歴史を完全に反省できないでいる。それはなぜか。
村山氏:実は、当時の「村山談話」は個人的な意見ではなく、全閣僚が同意したもので、自民党、新党さきがけ、社会党の連立政権の賛同を得た後に私が代表で発表したものである。これを批判したり誤解する国民もいたが、それはごく一部である。「村山談話」発表後、日本の歴代首相は口をそろえて談話を受け継ぐべきだと表明した。これは日本政府及び国民の態度である。ほんの一握りの反対勢力が存在するのは事実だが、それは仕方のないことだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年2月18日