過ちに過ちを重ねる日本政府に、すでに国内外の有識者からは反発が起きている。日本の鳩山由紀夫元首相は今年1月の訪中時、釣魚島をめぐる領土係争は存在すると表明した。自民党と連立政権を組む公明党の山口那津男代表は訪中前のインタビューに、釣魚島問題は解決が難しい以上「後人の知恵に期待するのが賢明な選択だといえる」と述べた。山口氏の見解は、係争棚上げを支持するものとして広く解釈されている。
野中氏は国内の批判に対して「(日本)政府が係争棚上げの合意を無視したからこそ、今日の対立がもたらされた」と明確に指摘。日中間に合意があったとの発言を撤回するかと繰り返し問い詰める日本メディアにも、日中関係改善に向けた自身の努力に対する「無理な要求」だと拒否したうえ、中国側に利用されたとの見方を否定した。
1972年の中日国交正常化と1978年の平和友好条約締結交渉の過程で、両国の一世代上の指導者は大局的観点から「釣魚島問題は棚上げし、後の解決に委ねる」ことで重要な了解と共通認識に達した。これはその後40年余りの中日関係の発展と東アジア地域の安定・安寧の基礎となった。
百年の積み重ねを一日で破壊する。日本が一方的に釣魚島紛争を引き起こし、歴史問題でマイナスの動きを続けていることで、中日関係の基礎はすでに深刻に損なわれた。自らの行いについて考え直すことを拒絶し、頑として歴史の真相を覆い隠し続けるのなら、中日関係は取り返しのつかない損害をこうむり、日本は国際社会で一層孤立するだけだ。
「人民網日本語版」2013年6月8日