日本政府は9日の内閣閣議で、小野寺五典防衛相が報告した2013年版「防衛白書」を審議・了承した。 中日両国の関係は釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題によって冷え込む中、同白書は引き続き「中国軍事脅威論」を主張し、中国の国防政策と軍事力に対してみだりに憶測を加えるだけでなく、中国の主権、独立、領土の保全を守るという正当な訴えと理にかなった行動に対して厳しい攻撃と理由のない非難を浴びせている。その態度は強硬で、文言もこれまでになく激しい。行間には濃厚な火薬の臭いが漂っている。
世界各国の国防政策について紹介する内容のうち3分の1が中国に関する内容で、なんと米国とロシアという2大軍事強国を足した文章を上回る。内容をみると、中国は釣魚島を「力ずくで占領」し、南中国海の航行権支配を目論む「野心」があるとしている。(1)中国は周辺国と利害対立が存在する問題において「既存の国際法秩序とは相いれない」主張を採用(2)実力で現状を変えようとする「高圧的態度」をとり(3)中国の主権行使に関する合法的行動について「不測の事態を招きかねない危険な行動」――と主にこの3つの方面から中国に対する中傷・攻撃を加えている。白書はまた、米国だけに頼るのではなく、「領土、領海、領空守備」の最前線に立ち、「日本を守る」ため、「独立した防衛力」を強化すべきだとしている。
この3点から、日本の安倍政権が釣魚島問題において誤った立場を頑固に堅持し、周辺国の間の緊張と対立感情を煽り、軍事面で中国を包囲・牽制するとともに、日本の軍事力を発展させ、平和憲法改正に向けた勢いをつけていることがみてとれる。この白書はまさに「厚かましい教科書」といえる。