展示された日本の陶器
日本の中小企業の中国市場開拓における課題について、森馬さんは次のように語った。「中国は国土が非常に広いので、地域ごとに所得格差が大きく、消費水準も異なる。市場開拓において、日本企業は自分の製品がどの地域、どのターゲットに合っているのかということをまずきちんと分析する必要がある。そのマーケットに届けるには、中国のパートナーを見つけるのが大事なので、そのパートナーを探すというところが一番の課題だと思う」。
記者の取材した日本企業の多くが沿海部の大都市を狙い、中間層富裕層をターゲットとしていた。「内陸部はインフラが沿海部に比べて未発達で、商品の輸送が困難」と考えているためだ。ただ、「競争の厳しい大都市を避けるために、今後、上海以外の周辺都市や内陸新興地域へのビジネス展開も考えている」とする企業も少なくなかった。
会場で商談する日本企業と中国の買付業者
中国の消費者に喜ばれる商品について、吉川さんは「中国文化と関係があるものが売れる。例えば、日中両国の十二支は同じなので、この十二支人形がよく売れている。特に龍が人気がある」と語った。
徐堅一さんは、「メード インジャパンに対する中国人の評価は一般的には高いが、日本製なら必ず売れるというわけではない。中国文化に合った、中国人の生活習慣や嗜好にマッチした商品のほうがもっと売れるだろう。日本の中小企業が中国市場を開拓する際には、中国人とのコミュニケーションが大切であり、中国人の嗜好やニーズを理解し、それに合わせて自分の製品を改良していく必要がある」と指摘した。
同商談会は6月26、27日に上海で開催され、北京の後、10月29日、30日に広州、11月20、21日に台湾、12月中旬に重慶で開かれる予定。
「北京週報日本語版」2013年8月23日