公民の海外でのモラルの高低はその国全体のイメージを大きく左右する。ここ最近のメディアでの報道が功を奏してか、中国人観光客の列の割り込みが減った、ポイ捨てが減った、という話を耳にするが、全体的なモラルの改善にはまだまだ遠く及ばない。モラルの高い国づくりを進める上では、青少年教育から手をつける必要がある。もちろん成人も個人のモラル形成に努めるべきであり、時間とともにこの問題は解決できると信じたい。
実際に海外での良好なイメージ作りには時間がかかる。1960年代当時は、日本人観光客の海外での評判も非常に悪かった。日本政府は漫画形式の「日本国民海外旅行マナーガイド」を出版し、スリッパを履いて街を出歩いてはならない、女性はスカートを穿いて道にしゃがんではならないといった内容を掲載した。30年の宣伝教育を経て日本人の海外でのイメージは大きく向上した。中国人のマナー違反も一概に「悪者」扱いするのではなく、今後時間をかけて改善に取り組んでいかなければならない。
お隣韓国も10年前から海外旅行客の数が増え始め、イメージも当初決して良いものではなかった。しかし、生活水準と教育水準の向上にともない、韓国も公民の海外で身の振舞い方を重視するようになり、今では大きく改善されつつある。中国も韓国が歩む道を今たどろうとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月12日