日本に旅行した際、日本はちょうどお正月で、友人の美子さんの家で美味しくて健康的な「七草粥」をご馳走になった。
毎年1月7日は日本で「人日の節句」といわれ、この日に「七草粥」を食べるため、「七草粥の日」ともいわれる。美子さんのお母さんが「七草粥」に使う食材はすべて美子さんは数日かけて外で摘んできたもので、その名の通り七種類の野菜や薬草が入っていると教えてくれた。
しかもこの七草粥は「中国から伝わったものよ」と言うではないか。美子さんのお母さんは国文学の教師で、『荊楚歳時記』に「正月七日は人日で、七種類の野菜を入れた羹(あつもの)を食べる」と記されてあり、「七宝羹」と呼ばれていたと教えてくれた。また日本には年初に雪の間から芽を出した草を摘む「若菜摘み」という風習があり、「七宝羹」が日本に伝わった後に「七草粥」に変化したそうだ。8世紀、平安時代や鎌倉時代にはすでに七草粥が存在したが、当時はまだ中国南北朝時代と同じ「羹」であった。それが14世紀の室町時代に入ってから現在の「七草粥」になり、今日に伝わっている。
「何の草ですか?食べられるんですか?」目の前に並ぶ野菜はどれも見たことのないものばかりで、「こんな草を食べて美味しいのだろうか。食べ切れなかったらどうしよう」といった不安がよぎっていた。