訪朝で成果を上げられるか
安倍首相が訪朝するかのカギとなるのが、安倍首相が朝鮮で、支持率の上昇につながるような十分な成果を上げられるかという問題だ。ある日本メディアによると、安倍首相は金正恩に好感を持っており、「オバマより金正恩の方が気が合う」と周囲にこぼしているという。こうした情報からも、安倍首相が訪朝に大きな期待をかけていることがわかる。
だが外界に対して敏感な朝鮮人の目に、安倍首相は信頼に足る人物として映っているのか。安倍首相の過去の態度は説得力に乏しいものと言わざるを得ない。安倍首相はかつて、小泉内閣の官房副長官として訪朝したが、強烈な反朝鮮の傾向を持ち、当時の日朝の取り決めの履行に反して、家族訪問のため日本に一時帰国した日本人拉致被害者を朝鮮に戻すことに断固として反対した。さらには拉致被害者の「全員生存、全員帰国」まで朝鮮との国交樹立はないと言い切っている。こうした過去を見る限り、安倍首相は「十分には信頼できない交渉対象」と判断されている可能性が高く、平壌訪問が成功したとしても、成果は限られたものとなる可能性が高い。(日本杏林大学教授 劉迪)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年6月6日