米国防総省は22日、ヘーゲル国防長官が日系のハリー・ハリス海軍大将を、次の太平洋軍司令官に指名したと発表した。太平洋軍は米軍最大規模の、管轄区域が最も広い統合作戦司令部で、米軍の兵力の20%に相当する30万人が所属している。この司令部が日系の海軍大将によって管理されることは注目を集めている。「環球時報」が伝えた。
23日付星条旗新聞は、「太平洋軍のロックリア司令官が間もなく退任する。米上院の指名により、アジア太平洋の背景があるハリス氏は米国とアジアの関係の重要な時期に太平洋軍司令官に就任する」と報じた。米関連サイトは22日、「日系海軍大将が太平洋軍司令官に指名されたことには、深い意味がある。ロックリア司令官はオバマ大統領のアジア太平洋リバランス戦略の実行性を疑っている。中東と東欧では最近新たな危機が発生し、アジアの各同盟国が米国のアジア太平洋に対する約束を疑問視している。この状況下、オバマ大統領は日系海軍大将を、太平洋軍司令官に就任させようとしている」と伝えた。
報道によると、ハリス氏は現在58歳で、1956年に横須賀市に生まれた。父は米海軍軍人、母は日本の一般人。一家はその後、米国に戻った。ハリス氏は1978年に海軍士官学校を卒業し、米海軍に入隊した。ハリス氏は経験豊富な海軍パイロットで、飛行時間は4400時間に達する(400時間以上の戦闘飛行を含む)。ハリス氏はグアンタナモ収容所の管理責任者だった当時、強硬派として知られていた。ハリス氏はアジア太平洋で長い勤務歴を持ち、指揮に関する一連の職務を担当した。ハリス氏は2013年10月に、太平洋艦隊司令官に任命された。ハリス氏は東アジア問題を研究しており、米海軍内の「東アジア通」とされている。
ハリス氏は米海軍で最高のポストを占める日系将校だ。日系将校は近年、米軍の一部の軍事指揮権を握るようになっている。スーザン・マシコ空軍少将は国家偵察局副長官で、エリック・シンセキ陸軍大将は元陸軍参謀長だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年9月24日