議長国・中国の王毅外相は国連の安全保障理事会で、国際平和と安全をテーマとする公開討論会を開いた。公開討論会のテーマは、「歴史を鑑として、国連憲章の趣旨と原則への揺るぎないコミットメントを再確認する」。
国連憲章、否定は許されず
軍事専門家の尹卓氏は、「反ファシズム戦争勝利70周年記念は今年の世界的に注目を集める、安保理常任理事国、ドイツや日本などの敗戦国を含む世界に関連する大きな出来事だ。これらの国々の関係、その第二次大戦に対する評価は、今後の国際秩序に対して大きな影響を及ぼす。中国が今回の公開討論会の開催を提唱したのは、戦後形成された現在の国際秩序について再言及するためだった。この国際秩序は重大な現実的意義を持ち、これを勝手に否定し、覆すことはできない」と指摘した。
尹氏は、「今回この国連憲章を強調することには、非常に現実的な意義がある。冷戦後の一連の戦争、例えばコソボ紛争、イラク戦争、リビア戦争、シリア戦争はいずれも国連憲章の精神にもとっており、今日の混乱情勢を醸成した。日本の一部の右翼は現在、第二次世界大戦を堂々と否定しており、第二次大戦の歴史を修正しようとしている。欧州の一部の国も第二次大戦の成果を疑問視し、ロシアなどの戦勝国に矛先を向けている。戦後の基本的な秩序、国連憲章の基本的な精神を覆そうとする行為が激化する中、中国が国連憲章に再言及することには、混乱をしずめて秩序を取り戻す意義がある」と強調した。