日本人専門家:中国製炊飯器で技術面の遅れは見られない
かつて東芝で炊飯器の開発に従事した経験もあるこの道の40年の専門家である宮口淳一氏は「中日両国の炊飯器の製造技術に基本的な差はなく、中国製の内釜素材やコーティングの技術も日本製と比べて劣っているとはいえない。しかしこれらは美味しいご飯を炊くための決定的な要素ではない。日本のメーカーが目指しているのは、全体をむらなく加熱することである。まさに『全体をむらなくふっくらと炊きあげることが美味しさの秘訣』という彼らの宣伝文句のとおりである。大切なのは内釜の質よりも加熱方式である」と教えてくれた。同氏によると、普通の炊飯器は底部のヒーターで加熱する方式のため、むらが生じやすい。その点、IHと呼ばれる電磁誘導加熱方式なら、立体的でむらのない加熱ができるほか、調理方法に応じて火加減を正確にコントロールすることができるという。「中国はIH技術において、スタートこそ日本に遅れたものの、技術発展のスピードが速く、現在は日本のIH技術と制御面で大きな違いはない」「中国製品で技術面の遅れは見られない。ただ、日本人は研究をたゆまず行い、より優れた炊飯器を製造しようとしている。手作りの内釜や1万人民元以上もする炊飯器があるのもそのためだ。中国メーカーにはこうした製品はない」と話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年3月3日