イスラエルとポルトガルの加入申請により、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)の加入申請国が51カ国に増加した。あるネットユーザーは、「来るべき者が来て、来るべきでない者が来なかった」とコメントした。この「来るべきでない者」とは、当然ながら米国と日本のことだ。環球網が伝えた。
米国がAIIBを歓迎
オバマ米大統領は年初の一般教書演説で、「中国は世界で成長が最も著しい地域のルールを作ろうとしている」「これを傍観できようか?我々はルールを作り、定義付けするべきだ」と述べた。米国にとって、ルール制定者は食物連鎖の最上位に位置し、小魚は食べられるだけの運命であるようだ。
AIIBの創設は本来、国際金融市場の「継ぎ」を当てることを目的としていた。しかし米国は自らが主導するブレトン・ウッズ体制、米ドルの覇権が脅かされることを懸念した。米ドルの覇権が失われれば、米国が世界の資産を制御する力が失われることになる。これは経済が仮想化し、高度に米ドル化している米国にとってはまさに致命傷だ。
米国は今や態度を変え、AIIBに対するこれまでの反対の立場を変えた。ジェイコブ・ルー財務長官は3月31日に訪中を終え、「米国はAIIBの創設を常に歓迎する」と表明した。オルブライト元国務長官はオバマ政権を批判し、「米国はAIIBでミスを犯した」と述べた。オルブライト元国務長官は、他国がAIIBに加入することを予想できなかったオバマ政権には先見の明がなく、米議会が国際通貨基金の改革を指示しなかったことで中国が別の機関を創設しようとしたと判断した。
米国は当初よりAIIBの創設を阻止しようとし、悪意ある評価を行っていたが、やむなく言わざるを決め込み、最終的には賛成を表明した。米国は、自国が主導する国際金融機関を通じ、AIIBの設立準備に加わる意向を示した。これはやむなきことであった。オバマ大統領はこの婉曲的な参与により、「世界のリーダー」のメンツを少しでも取り戻そうとした。AIIBの創設は、中米両国の経済力の変化の現れであり、オバマ大統領が「ミス」を犯したと攻めるのは少々無理がある。
米国に裏切られたと感じる日本