フィリピンがまたもや軍事演習を予定しているが、今回タッグを組むのは日本だ。ロイター通信によると、日本およびフィリピンの消息筋は、両国が5月12日に南中国海の係争海域で初の海軍合同演習を実施すると明かした。日本の消息筋によると、今回の演習海域は、黄岩島(スカボロー礁)の近くとなる。フィリピン海軍の報道官も、「日本の戦艦1隻、フィリピンの海軍護衛艦1隻が、スービック湾付近のフィリピンの海域で2時間の演習を実施する」と発言した。日本とフィリピンが南中国海で歩み寄っているが、これにはどのような狙いがあるのだろうか?
中国社会科学院日本研究所外交研究室主任の呂耀東氏は取材に応じた際に、「日本は自国がエネルギー輸入国であること、それから南中国海が中東・欧州とのシーレーンであり、自国の利益に影響することを特に強調している」と指摘した。
より重要なことは、日本が南中国海の安全問題で、より大きな役割を演じようとしていることだ。日本の首相の訪米中、両国は新たな「米日防衛協力のための指針」を発表した。情報によると、日本は米国の南中国海における巡視活動に加わる可能性がある。ロイター通信も、「日本軍が南中国海から追い出された70年後、日本は再び密かに回帰し、フィリピンやベトナムとの安全関係構築を目指している」と分析した。
海上自衛隊と海上保安庁が同時に南中国海に出現することは、集団的自衛権の行使容認、周辺地域の安全事業への干渉に対して、象徴的な意義を持つと分析されている。
フィリピンの南中国海に対する欲望と狙いには、日本と重なる所がある。これは両国の軍事演習問題の「合流」を促した。
呂氏は、「フィリピンは自国の力のみでは、南中国海での狙いを実現できない。そのため米日との協力を狙っている」と述べた。