呂氏は、「今回の日比合同演習は間違いなく、南中国海の安全に不確定性をもたらす。これは日本が地域の安全や防衛問題で、自国の存在感と主導権を強めるための動きであり、もとより食い違いの存在する南中国海の火に油を注いでいる。日本による介入は、南中国海情勢により大きな変動と不安をもたらす」と分析した。
今回の軍事演習は、南中国海の敏感な係争海域付近で実施される。これは周辺諸国に懸念と不満を抱かせ、両国と南中国海周辺諸国の緊張関係を激化させるかもしれない。
共同通信社の報道によると、マレーシアは南中国海の安全を損ねると判断し、南中国海の係争を巡り中国により強硬な立場を取ろうというフィリピンの要請に応じなかった。
シンガポールの東南アジア研究院(Institute of Southeast Asian Studies)の高級研究員は、AFP通信の関連記事の中で、「これらの軍事演習は、フィリピンが南中国海で緊張情勢を引き起こしていること、米国が機に乗じて軍事的存在を拡大していることを裏付ける新たな事例だ」と指摘した。
海外メディアは、日比が国益を得るため、米国の裏からの操作を受けより大きな動きを見せる可能性があると分析した。フィリピン沿岸警備隊の報道官は5月6日、日本が今年中に新たに建造した10隻の巡視船をフィリピンに交付すると明かした。ロイター通信の報道によると、日本はさらにフィリピンに資金援助し、フィリピン軍事基地のインフラ整備を支援する可能性がある。南中国海の周辺諸国は、これに対して警戒を維持する必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年5月12日