日本は国連本部で開かれている核拡散防止条約(NPT)の再検討会議で、世界の指導者に広島と長崎の被爆地を訪問するよう要請した。しかし12日に発表された素案からは、この部分が削除されていた。共同通信社は、中国がこの内容を削除するよう求めたと報じた。環球時報が伝えた。
東京新聞の報道によると、岸田文雄外相がNPT再検討会議の開幕の演説で、これを初めて提案した。読売新聞の報道によると、同会議が8日に発表した素案には日本側の提案が盛り込まれていたが、12日の最新の素案からは削除されていた。
中国の傅聡軍縮大使は国連本部で共同通信社の取材に応じた際に、「下心のある国の政府がこの人道主義の問題を利用し、会議で第二次大戦に関する曲解を押し付けることを望まない」と述べた。共同通信社によると、傅氏は11日の非公開協議の場で、広島・長崎の訪問に関する内容の削除を求めた。傅氏は日本が原爆を投下されたことには原因があると主張し、原爆投下は日本の中国などに対する侵略の結果であることを暗示した。傅氏は被害者には同情するが、日本政府が再検討会議を利用することに反対した。同記事は、「中国は日本が被害者としての姿勢を強調することで、加害国の侵略の歴史を覆い隠そうとしていることを警戒している」と論じた。