フィリピンのアキノ大統領が2日に日本に到着し、4日間の訪日をスタートした。共同通信社は、南中国海の緊張情勢を鑑み、日比双方は安全協力の強化などを議論すると分析した。軍事専門家の梁芳氏は北京電視台の軍事情報番組のインタビューに応じた際に、「日比が南中国海の情勢を乱し、南中国海問題を不安定にしている。フィリピンは自ら手先になれば米国から重視されると考えているが、これは完全に自分と他人を欺くことである」と述べた。
日本政府の複数の消息筋によると、安倍首相とアキノ大統領は防衛装備の移転で合意に達する見通しだ。日本はフィリピンに対潜哨戒機P3Cやレーダーなどの関連設備を供与する可能性がある。報道によると、日本はフィリピンとの防衛協力による中国けん制を目指している。
南中国海情勢は近年緊張を強めており、フィリピンと日本が海洋問題で歩み寄っている。日比は5月12日、南中国海の係争中の(黄岩島から近い)海域で、初の海軍合同演習を実施した。これは日比が今年初めて実施した合同演習ではない。両国はマニラ湾で5月6日、「海賊取締」をテーマとする沿岸警備隊の合同演習を実施し、これは日比が2012年に戦略的パートナーシップを結んでから初となる合同演習である。
日本は南中国海の地域外の国であり、その問題に介入する資格はない。日本はなぜ南中国海問題にこれほど「熱心」であり、フィリピンもそれを快く思っているのだろうか?
梁氏は、「米国のリバランス戦略を背景とし、日比が歩み寄っている。この戦略において、米国は日本とフィリピンという2つの駒を持っている。日本が北から、フィリピンが南から中国を包囲する。中国は先ほどのシャングリラ会合で、協力とウィンウィンによる発展を目指し、南中国海問題は関連国が自ら解決するものだとする態度を示した。中国は南中国海でいかなる国に対しても干渉しておらず、小国をいじめてもいないが、小国が周辺で問題を起こすことを絶対に認めない。中国はいかなる国の航行の自由も脅かしていないが、いかなる国に対しても中国が主権を維持するための活動を脅かすことを認めない」と述べた。
梁氏は、「南中国海問題は状況が非常に複雑化している。フィリピンは自ら手先になれば米国から重視されると考え、米国の要請に応じている。ゆえにフィリピンが南中国海でたびたび厄介事を起こすのは、完全に自分と他人を欺くことである」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年6月4日