さらに米国は日本との協力により、米日同盟にアジア太平洋で「リーダーシップ」を担わせようとしている。米日は南中国海の係争の当事国ではないが、問題に介入しようとしている。両国は共同巡航の意図を匂わせている。
米国が安倍首相を「歓迎」するのは、道義的責任よりも同盟関係を重視しているからだ。小さな集団の利益のために、米国は日本が将来的に周辺諸国から警戒されることを顧みず、安倍首相のいわゆる「積極的平和主義」の理念を後押ししている。安倍談話を「歓迎」する声明の中で、米国は日本の「将来的に世界の平和・繁栄への貢献を拡大する」という約束への重視を示した。米国は日本の集団的自衛権の行使を支持し、自衛隊の米国の地域・世界における行動への参加を容易にしようとしている。
安倍首相は米国の「歓迎」の意味を理解している。菅長官は政府報道官として、米日が盗聴のスキャンダルについて議論したというきまりの悪い話題を自国のメディアに紹介する際にも、米国の安倍首相に対する支持を忘れず強調した。安倍首相は「歓迎」の刺激を受け、恩に報いるようにして、米国のためにより力を尽くすだろう。
しかしながら米日は、自国の利益ばかりを重視しては他国の尊重と承認を勝ち取れず、むしろ地域安定の障害物になることを知るべきだ。日本は歴史を直視しなければ、真の「歓迎」を手にできない。(筆者:華益声 国際問題専門家)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年8月27日