それから、今回の集会で抗議活動が急速に過激化・極端化し、大騒動を引き起こすおそれもあった。安倍政権は、瀬戸際に追い込まれた。これまでの集会では、抗議者は秩序維持の警察ともめごとを起こしていなかった。しかし東京警視庁が今回の集会が始まってからすぐ、抗議者が国会前の車道に入ることを禁止すると、双方の激しい衝突が生じた。ある警官は頭を殴られ、別の警官は肩を押された。東京警視庁は直ちに「公務執行妨害」を理由に2名の抗議者を逮捕した。抗議者が強い不満を表明し、情勢は制御不能に追い込まれそうになった。
早稲田大学と上智大学の4人の学生は27日より議員会館前でハンガーストライキを開始し、集会当日まで4日間が経過した。上智大学と早稲田大学では「学生ハンスト実行委員会」が結成され、絶食により安保関連法案の成立を阻止しようとしている。しかしこれに心を動かされず、絶対に譲歩しようとしない安倍首相の姿勢を見ると、最終的には餓死者が出る恐れがある。そうなれば、学生の暴動が避けられなくなるだろう。
安倍首相が率いる与党が圧倒的な勢力により、国会で安保関連法案を強行成立することは難しくない。しかし安倍首相はおそらく、現在の深刻な情勢を予想していなかっただろう。このために支払う犠牲を、安倍政権は受け入れられないだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年9月1日