企業や経済のレベルの話が続いた。第三の共通目標案は、共通の文化育成、例えばスポーツ交流を取り上げてみたい。過去に卓球などで日中交流の歴史があるが、今現在においてとても旬な企画としては、サッカーの「東アジアリーグ開設」なんかどうだろう。日中戦、日韓戦だとどうしても国対国の対抗意識が表に出てしまう。でももし北京対大阪、広州対東京、ソウル対名古屋なんていう対抗戦があったら、郷土意識が丸出しになるだろう。例えば大阪のサッカー選手が北京のチームに高給で引き抜かれたりして選手も混じり合ってしまうと、国の感覚など吹っ飛んでしまうような気がする。日中韓は時差も1時間しかなく、移動も数時間だから実現性は高い。都市対抗という別の目標が強くなれば、両国民のわだかまりもいつの間にか消えていくかもしれない。
ここに挙げた3つの提案は、どれも理想的過ぎるとお叱りを受けるかもしれない。しかし未来十年の日中関係は、政治レベルより両国の国民レベルでの相互意識の改善が鍵になる。現在のように両国民の相互不信が強い状態を抜け出すには、大胆で思い切った仕掛けが必要だろう。両国民に共通の目標を醸成し、政治的な対立を忘れさせる。そうすれば日中両国の政治も変わっていくだろう。どのような共通目標を持てばよいのか、みんなで考えてみることを提案しい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年9月14日